2月1日からスタートしたshing yin khor さんのライブメールゲーム 『Remember August』 。自分で無事に遊び終えてみて、このゲームを使ってTwitterのツイートやNoteを見ている人でジャーナリングRPGに興味を持っていただいてる方々に体験してもらおうと思い募集をかけました。
■ Remember Augustの物語的設定
あなた(ゲームキャラクター)には幼い頃、【オーガスト】という名前の幼馴染がいました。幼馴染とは文通という形で交流を続けていましたが、オーガストが時差局(時間崩壊的イノベーション局……みたいな感じなのだが、Google先生の命名により)に就職して私生活を捨ててでもタイムトラベル業務に没頭することを選んだことで、関係性に一度終止符が打たれました。そして、あなたは幼馴染との思い出をほとんど忘れてしまいました。
しかし、そのことがオーガストをピンチにさせます。オーガストが本来存在している時間軸で「誰もあなたのことを覚えていない」状態になると、タイムトラベル先から戻れなくなってしまうようなのです。しかも、オーガスト自身も本来存在している時間軸の記憶が徐々に失ってしまいます。時差局の業務マニュアルにこの事案は記載されず、口伝でのみ伝えられてきました。
オーガストが覚えているのは、文通時代のあなたの住所だけ。オーガストは時差局の助けを借りて、あなたに手紙を送ります。
あなたがオーガストとの思い出を思い出すことが、幼馴染を本来存在している時間軸へ戻す鍵となるのです。
■ 何故、Remember Augustを選んだのか?
一番の理由は「プレイ時間が短い」ということです。数あるジャーナリングRPGは、腰を据えるほどではないが十数回は日記を書く事になることがほとんどでした(多い時は1ヶ月分、30回とか)。正直なところ、ジャーナリングRPGを初めて遊んでもらう場合、日記を描く回数が10回を超えるのは……かなりゲームとしてのハードルが高いんじゃないか?と思っていました。
『Remember August』はその点、ゲーム期間は1ヶ月なのだが「1週間に2回話が進み、計8通の手紙を書く」というミニマムボリュームになっている。なので、合格です。
■ どうやって、ゲームを進行したのか?
shingさん主催で週2回メールを送られてきた際、基本的にはキャラクターとしての手紙の解説とテキストデータと実際の写真が添付されてきます。それを見て、プレイヤーはキャラクターとして「オーガスト」に返事を書きます。キャラクターとして『どう物語を考えるか』はプレイヤー次第。
基本はshingさんがゲームとして送ってくれたメールを踏襲しようと思っていたのですが、それだけでは初めて遊ぶ人に少しハードルが高い気がしました。TRPG(テーブルトークRPG)やLARP(ライブアクションロールプレイングゲーム)を遊んだ経験がある人にはどうってことないのですが、一応初めて遊ぶ人もいることを想定して、午睡キネマでは『どう物語を考えるか』に制限をかけました。
「キャラクターとして、こんな筋立てで考えているかも?」「手紙を書くとしたら、こういう内容にしたら?」「手紙を書きたくなかったら、こういうことを次回まで考えておくのは?」基本は、この3つを提示しました。
最後の「手紙を書きたくなかったら……」という項目は、精神的安全性というゲームを楽しく遊ぶためのセーフティツールです。オリジナルゲームにも「手紙を書きたくなければ、書かなくても良いという選択がある」的な内容があったので、オープン・ドア・ポリシー(ゲーム中、自由に退室したって良い事をみんな認めようぜ)の替わりにセーフティとして導入することにしました。
役にたったかどうかは……謎なんですけどね(ぇ
■ で、結局プレイ数はどうだった?
「mailchimp」というメルマガサービスを使ってゲームを運用したことで、色々な情報が手元に残りました。応募者は24名、開封数は
- 0通目:24名 / 24名
- 1通目:23名 / 24名
- 2通目:22名 / 24名
- 3通目:21名 / 24名
- 4通目:20名 / 24名
- 5通目:20名 / 24名
- 6通目:20名 / 24名
- 7通目:17名 / 24名
- 8通目:16名 / 24名
という結果になりました。最終話の開封数が50%を切らなくてホッとしましたが、どうせなら全員開封して欲しかったなぁ〜と思ったりもします。贅沢な悩みかもしれませんね。