居眠りの街

ウトウトするかのように何かを創っていきたい。

まるで吸血鬼になったかのように

LARPの事を他の人から少し機会があるときに、大概「海外のLARPは複雑」「ルルブを片手間に見れないので複雑かつ多すぎる項目は覚えていられない」「日本人向けにアレンジした」という3点のご意見が大概セットで付いて来た。
最近では、海外版のルールを買ったけどすべてハウスルールで組み直したという方まで……。

ただ、調べ始めた直後に見かけることが多くなった「キャラクターをキャラクターシートではなく物語で表現しよう」という試み。ノルディックスタイルから更なる変化が現れ始めている感じは、何だかTRPGにも通じるものがあるのではないか〜と個人的には思っています。
スケルトンズやフィアスコをオン・オフ含めてここ最近では多く回しているからなのかもしれませんが、システムやキャラクター管理を軽くしようという試みは世界共通な動きなんでしょうね。

未だ未プレイなので早くどこかでタイミングを合わせてLARPをプレイしてみたいです。

さて、実例のない推測もアレなので先日ダウンロードしておいた【Mind’s Eye Theatr】のクイックスタートルールから内容を抜粋して独訳してみました。
商業ルールで一番成功しているとよく書かれている「Mind’s Eye Theatr」はホワイト・ウルフ社のヴァンパイア・ザ・マスカレード……プレイヤーが達が吸血鬼となって夜の世界を生きるTRPGのLARP版で、商業ルールの中では一番成功を収めているという記述を各所で見かけます。
クイックスタートルールとのことで製品版に比べて、かなり簡略化されているとのことです。
ですが、片鱗だけでも感じ取れればと思って読んでみました。
これは独訳なため、100%正しいわけではありません。また、権利を侵害するつもりは毛頭ありません。この拙い文章で興味を持つ人がいらっしゃったら、是非御自分で読んで頂くことをオススメします。

はじめに

本作はプレイヤー達を吸血鬼の夜へ導きます。そこには不老不死者達の権力、欲望、不滅の幸運が待ち受けています。
吸血鬼として生き抜くためには、人間としての魂と内なる獣とのバランスを見附だな見出さなければなりません。
血と飢えが、あなたを狂気へと追いやるでしょう。内なる力に目覚めたら、笑顔が相手の心を容赦なく切り裂き、言葉で相手を射殺できる腐敗した政治と悪循環の世界へ投げ込まれます。

あなたは、この夜を生きて行けるか?

Mind’s Eye Theatreへようこそ

本書は新規プレイヤーや経験者にもコアルールをできるだけ単純かつ緊密に説明して、すぐにプレイできるような単純化されたゲームも収録されています。
本書は全員で共有している世界の話をするためのロールプレイングゲームです。豊かなヴァンパイアの世界を簡単に紹介します。

1人はストーリーテラーの役割を担って設定や物語を書いて制御し、それ以外はプレイヤーとなり、現代社会の中で秘密裏に潜んでいる吸血鬼を演じます。
本書ではブルジャかヴェントルーどちらかの一族を選び、適切な世代(若手or下っ端)となります。
本作にはキャラクターシートへの記入が必須です。

VtM内の吸血鬼とは?

  • 殺害は可能だが自然老化が原因では死なない
  • 水、食べ物、空気は摂取しなくてもOK
  • 血に魔法が内在していて、それで復活する
  • 他者の血を摂取する事は、本来なら死体である身体のメンテナンスと超自然的な力をふるうために必要
  • 動物も必要だが、たいてい人間。ほんの少し吸うだけでOK。獲物についた傷跡を舐めると痕跡を隠せる
  • 日差しは天敵。夜行性なので日中はほとんど目が覚めない
  • 日光以外の弱点はほとんどでまかせ
  • 木製の杭や石矢などで心臓を貫かれたら、誰かが抜くまで仮死状態になる

キャラクター作成

キャラクターシートにはTRPGのようにキャラクターを表す色々な項目があり、本作のキャラクターは10ステップで作成します。
また技能と長所・短所の購入はクイックスタートガイドでは省略さえているらしい。

  1. 【ペルソナ作成】:誰がキャラクターを吸血鬼にしたのか、人間だった頃は? などのコンセプトを決める
  2. 【初期経験点を記録】:キャラメイク中に費やせる最初の経験点を得る。世代によって消費経験点は変動する
  3. 【一族を決定】:本作では貴族や指導者が多いヴェントルー、戦士の一族であるブルジャから選べる。一族ごとに長所・短所がある
  4. 【能力値の割り当て】:〈精神的〉〈身体的〉〈社会的〉の3カテゴリーへ7/5/3を割り振る。各属性のフォーカスを《パワー》《正確さ》《抵抗力》から決める。状況や訓えを使う状況がマッチするとボーナスを得られる
  5. 【技能の割り当て】:4ドットの技能を1つ、3ドットの技能を2つ、2ドットの技能を3つ、1ドットの技能を4つ得る
  6. 【背景の割り当て】:Generationのみ選べる
  7. 【訓えの割り当て】:一族を選んだ事で得意となった訓えの分野から、2ドットの訓え1つと、1ドットの訓え2つを覚える
  8. 【長所・短所の購入】:7点分の長所・短所を購入する
  9. 【初期経験点を消費】:初期経験点を使って自由にキャラクターを成長させる
  10. 【仕上げ】:9点の生命力、5点の人間性、6点の意志力、その他副次能力を計算で求める

システム

本作は1回で行動の結果が判明する「テスト」と、ストーリー的な問題を解決する「チャレンジ」の2種類があります。
「テスト」は簡単で、アクションが成功したかどうかはSTもしくは対象とじゃんけんで勝てば解決します。
「チャレンジ」は他のキャラクターを伴わない「静的チャレンジ」と異なる目的を持つキャラクター間での問題解決を試みる「反的チャレンジ」の2種類があります。
チャレンジを行う場合、必ず『テストプール』を作成します。能動側が「能力+技能+その他のボーナスの合計値」、受動側は判定が《身体的》な能力値を使ったものなら「能力値+技能」、ソレ以外なら「それ以外の能力値+意志力」で『テストプール』を作成します。その後で対象とじゃんけんをして勝てば成功、あいこだったら能動側のテストプールが受動側のテストプールの値を上回っていたら成功となります。

「反的チャレンジ」の場合、敗者は再判定を提案できます。この場合は意志力を減らして行われます。もし、チャレンジで負けたとしてもテストプールの値が相手の倍だったら無条件で再判定の権利を得られます。

戦闘とダイナミックシーン

本作の戦闘は、リアリティを追求するものではなくテーマ的で映画的です。スピーディで柔軟性および使いやすいさを優先とされ、1〜2回の反的チャレンジで済まします。長期間の争い、大規模戦闘は「ダイナミックシーン」と呼ばれ、イニシアティブを決め、ラウンドおよびターンで管理される複雑なシステムが採用されます。

  • 【イニシアティブ】:〈精神的〉or〈身体的〉の高い値を比べて大きい人から順に行動が行える。同値の場合は<精神的>、<身体的>、<社会的>の順に値を比べる
  • 【ラウンド】:各キャラクターは1ラウンドにつきスタンダード行動1回、シンプル行動1回を行います
  • 【追加ラウンド】:各キャラクターがラウンドを行った後に、1回以上行動できるキャラクター達の追加ラウンドが発生します
  • 【ターン】:全員のラウンドが終了したらターン終了となり、1ターンはおよそ3秒間となります

ダイナミックシーンでのアクションの順序

◆第1段階:調停
プレイヤーは戦闘シーンや他のダイナミックシーンに参加して、チャレンジを解決するために力学を使用するのではなく、結果に同意することを選ぶかもしれません。すべてのプレイヤーがストーリーテラーが承認した結果に同意すると、プレイヤーは複雑なシナリオを終了し、可能な限り迅速にロールプレイに戻ります。プレイヤーが結果に対して合意できない場合は、次のステップに進みます。ストーリーテラーの助けを借りずにプレーヤーが調停を処理することは可能ですが、不一致があれば、ストーラーは仲裁を行います。

◆ステップ2:ストーリーテラーアセスメント
最初に、ストーリーテラーはシーンをフリーズさせ、何が起きているのかを判断します。ストーリーテラーは、どのキャラクターが戦闘シーンに直接関与するかを決定するために、プレイヤーと何が起こっているのかを議論します。

◆ステップ3:行動の順序
戦闘が始まると、ストーラーは戦闘を開始したアクションを決定し、それを解決します。最初のアクションが解決されると、ストーリーテラーはイニシアチブを決定し、各プレイヤーに彼女の標準と簡単な
ラウンド内のキャラクターのイニシアチブに基づいて、順番にアクションを実行します。すべてのキャラクターが行動する機会があるまで、最高から最低までイニシアチブの順番でプレイが進行します。誰もが行動を起こせば、新しいラウンドが始まります。すべてのラウンドが解決されると、新しいターンが始まります。 Celerityラウンドでは、キャラクターは物理的な行動しか取ることができません。物理的な力を動かす、攻撃する、または活動化することはできますが、精神的または社会的な課題に取り組むことはできません。

◆◆サプライズアクション
キャラクターが最初に戦闘を開始する場合、イニシアチブ命令の外に1つのアクション(シンプルまたはスタンダード)を取ることができます。この驚きのアクションはすぐに解決されます。残りの行動は、あなたのイニシアティブでは通常通り解決されます。

◆◆あなたの行動を遅らせる
あなたは、別のキャラクターが行動した後、または特定の条件が発生した場合にのみ行動を起こすことができます。あなたの行動を遅らせることを選択した場合、そのラウンドのイニシアチブオーダーの後のいずれかの時点で行動することができます。自分のイニシアチブを他のキャラクターの自然なイニシアチブまで遅らせると、自然なイニシアチブに取り組んでいる個人は、まず自分の行動を解決します。 2人以上のキャラクターが同じ瞬間まで自分の行動を遅らせるならば、イニシアチブの高いキャラクターが先に進む。

1つのアクションを使用し、ラウンドの後半まで他のアクションを遅らせることができます。あなたが与えられたラウンドで何の行動も取らないことを選択した場合、行動を取った次のラウンドであなたのイニシアチブが5増加します。両方の行動を忘れた場合にのみ、このボーナスを得ることができます。このボーナスは累積されません。


© By Night Studios

これで、だいたい半分ぐらいです。あえてTRPGぽいところを中心に抜粋・独訳してみましたが、これだけを見るとキャラクター作成はTRPG版とかなり近しいところがあってTRPG版からのコンバートも視野に入れているから項目が細かいのかもしれません。他カテゴリーを行き来して同じキャラクターを深く使い続ける北米LARPの特徴もありますし。
(PBWではありますが、シルバーレインなどを初めとするトミーウォーカー作品のTRPGもPBW版とのキャラクターコンバートが可能でしたね)
ただ、行動判定のシンプル化とキャラクターシートが噛み合っていないんじゃないかなーと言うのが私の印象です。私は最初の方、『9つの能力値から1つだけを選んでフォーカスし、それキャラクターの特徴にする』と間違って認識していて「あー、これなら簡単じゃないか〜」と思っていたんですが、後の方で数字を割り振ると書かれていたので大混乱に陥りました。思い込みは恐ろしい。

そして、行動判定はまさかの「ジャンケン」には、正直驚きました。イメージ的にはカードを使った判定だったんですけど、これは第2版(ヴァンパイア:ザ・レクイエムのLARP版)だけのギミックのようで初版もジャンケンとのこと。ちなみに、今回独訳してみたのは最新版(第3版)にあたります。カードを示すより、ジャンケンの方がスムーズに事が運ぶんですかねぇ??
ルールの複雑さとして伝わるのは、やっぱりダイナミックシーンの運営方法部分が起因なのではと感じます。そこで読むのを力尽きましたしね(笑)

ちなみに、文章はまとめていませんが技能や訓え(吸血鬼の超能力)などは宝石や小道具など身体に付けるアクセサリーとして表現されている節がありました。衣裳の一環としてどんな能力を持っているのか分かるようにするのは良いですね。

SW2.0LARPを読む前にファンタジー系のLARPルールのクイックスタートガイドも目を通しておきたい気もするんですが……そういえば、自分の調べているキーワードが偏っているのか簡単に読めそうなのに中々巡り会えないんですよね。
Mind’s Eye Theatrのチェンジリング(ファンタジー世界などとの取り替え子をテーマにしたもの)ルールのα版があったので、これでも良いか〜と思ったら200ページ。
………
……

200ページかぁ(悩)


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