それは仕事の帰り道。
地下鉄に乗るため、地上口の階段を降りようとすると……それに気付きました。
階段の途中に落ちている折れた携帯と何の外傷もない携帯。
こ、これは一体??
………
……

パッと思いついたシチュエーション
<1.>
彼女にフラれ、会社を辞めたサラリーマン。会社から再度引き留めの電話が掛かってきたとき、
「俺は辞めるって言ったら辞めるんだ!!」
と会社に返し忘れた携帯を折り、投げ捨てた。無惨に壊れた携帯をしばらく眺めていると、自分がプライベートで使っていた携帯を添えるように折った携帯の横に置く。
「どこか遠くへ行こうかなぁ……」
彼は地下鉄へ乗るために、さっきより少し軽い足取りで階段を降りていった。

<2.>
真っ昼間から地下鉄の地上口付近で喧嘩しているカップル。どうやら男が二股を掛けていたらしい。
もう一人の女に低姿勢で電話している男を見たら何でも良いから壊したい衝動にかられ、男の携帯を奪い取ると携帯を降り捨てた。
「何すんだよ!」
男は殴ろうと腕を振りかぶったとき、女はその動作よりも速く自分の携帯を男の顔面に投げ付ける。その携帯は元々男が買うお金を出してくれたものだった。
「あげるわ……選別よ!!」
女は転がっている携帯からICカードを引き抜くと、鼻を押さえて地面をのたうち回っている男に向かって携帯電話を投げ付ける。そのまま地下鉄へ乗るために、階段を走り降りていった。

の2つ(^◇^;)オイオイ
その後電車に乗ってから気付いたんですけど、現場の写メを撮って置けばよかった……。


('〜' )モグモグ
さて、文学フリマでプレゼントしていたポストカード第2段をようやく公開します。最初の一枚目で間違えてモノクロを刷ってしまったので、こちらのもモノクロとカラーのモノを用意してみました。
す、スイマセンね。バリエーションを作っちゃって……。
2枚のポストカードを描いてくれたのは「ウィークエンダー」のコーヘイさんです。居眠りの街では、毎度毎度頭が上がらないぐらいお世話になっております(本当に……)

女の人がモグモグと美味しそうにご飯を食べる姿は、なかなかセクシィーですよね?
ご飯は美味しく、楽しくね〜。


ウフフ〜っと思っていたら、何故か頭の中が今年の春にタイムスリップしてしまいました。
良く桜を見上げながら、こんな話を思いついたよな……(- -;オゥ

深くて濃い森の奧にある教会に一人の戦士が祈りを捧げている。
漆黒の鎧と獣の仮面を身につけ、剣を振るうその姿から『魔犬≪まけん≫』と恐れられていた。
「我らを見守りし、天の護り≪まもり≫よ。この戦争が早く終わりますように……」
祈りを捧げながら、胸の内にしまい込んだ本当の願いを口にする。
「この戦争が早く終わり、残してきた妻の元へ無事に帰れますように……」
戦士は戦うことも恐れられることも、イヤでイヤで仕方なかった。
妻や仲間達と平穏に暮らしていたい。
けれども、戦争がそれを許してはくれなかった。

誰かが教会へ入ってきたので、戦士は獣の仮面を身につける。
こうすることで、戦士は自分のすべてを隠すことができた。
教会に入ってきたのはこの国の兵士で、
「南の国境へ行き、そこの兵団を助けてやってくれ。この国で一番強いそなたが頼りなのだ」
とだけ戦士に伝えると行ってしまう。
戦士は一度だけ振り返って祭壇の方を見ると、教会を後にした。


この戦争が早く終わりますように……
しかし、その願いは未だに叶うことはなかった。


人や獣や植物の怒りや無念が渦巻く空を、青い鳥が飛んでいる。
人々から、青い鳥は天の護りの使いであると伝えられていた。
その言い伝え通り、青い鳥は空の上から地上の様子を見て回っていく。
「争いが、ありとあらゆるものを汚していく」
青い鳥の目は、戦場を一直線に駆けていく獣の仮面を身につけた戦士に向けられた。
その姿は、上空からでも十分に人から別のモノへ変わりかけているのがわかる。
「あの人も、このままでは戻れなくなってしまう」
青い鳥は新しい風に乗ると、その場を離れていった。

新しい風に乗った青い鳥は、とてつもなく大きな一本の木を中心に広がっている森へ降りていく。
そして、一本の細い枝に止まった。
青い鳥は、真下に広がっている巨木を写し返している鏡のような湖を見つめながら、さえずりを響かせる。
『我を称えたか、護りの使者よ?』
湖の水面が盛り上がり、高貴な女性の姿をした水のソノヒトが現れた。


想いは廻り……
かの者が想う、想い人の元へ


戦士は国王の命を受けて馬を走らせる。
「俺が行けば、きっと多くの兵士が家へ生きて帰れるかもしれないのに」
戦士の焦りを鼻で笑うかのように雨は馬の足を遅め、濃い霧まで出始める。
「何か、何か道は無いのか?」
辺りをうかがうと、戦士はうっすらととてつもなく大きな一本の巨木を見た。
その下には深そうな森が広がっている。
「真姿を見せつける鏡森≪ますがたをみせつけるかがみもり≫か……」
森の中に入った人間を妖精が惑わすと噂される森だが、戦場へ向かう近道となりそうだった。
戦士は覚悟を決めて、森の中へと進んでいく。

どうにか森の真ん中まで辿り着くも、ついに馬は一歩も動かなくなってしまった。
しかたなく、戦士は馬を連れて巨木の下で雨宿りをすることに。
暖を取って、雨が少しでも早く上がることを祈りながら目を閉じた。

太陽の暖かさを身体で感じて、戦士は目を覚ます。
霧がない森を見渡してみると、とてつもなく大きな一本の木を写し返している鏡のような湖を見つけた。
戦士は顔を洗おうと湖に近づいたとき、そこに信じられないモノが写っている。

「ウソだ!」
戦士は、自分が写り込んでいる湖の水を剣で斬りつけた。穏やかになった水面を再び覗き込んで、戦士は剣を湖の中に落としてしまう。
「ウソだ!!」
震える手で自分の顔をさわっていくと、湖に写り込んでいるとおり、戦士の顔はケモノになっていた。
「我らを見守りし、天の護りよ。私は人間です……私は」
鎧を外して肌を見ると、見えたのはケモノのような体毛。鳴き声はケモノの遠吠えのようだ。


『血に惑わされた哀れなケモノ……』
湖の水面が盛り上がり、高貴な女性の姿をした水のソノヒトが姿を現す。
「いいえ、妖精よ。私は人間です」
『いいや、哀れなケモノよ。お前の鼻は血を求めている、口は喰い殺す牙を、手は切り裂く爪を』
「いいえ、私は……」
『血の匂いを求めていただろう?戦争が続けばと思っていただろう?』
そう言われて、戦士は思い当たることがあった。

「……いつからか、戦場で死んでいく者達を見ても悲しくなくなっていた」
「……いつからか、剣を持つことに抵抗感を感じなくなっていた」
「……いつからか、血の匂いしか感じなくなっていた」

『哀れなケモノよ、その胸に刻むのだ。人の死を土台に、血で塗装された平和など脆く短い命』
水のソノヒトは湖の中に手を入れると、そこから一つの鼻を取り出す。
『血の匂いは人の恐れや怒りや恨みだけをひきだして、他のすべてを麻痺させる』
水のソノヒトが花に息を吹きかけた。
戦士は血の匂いではなく、心地よい花の香りを感じる。
「優しい香りがする……」
『今、お前から血の匂いを遠ざけた』
「私は、人の姿に戻れますか?」
戦士が言うと、水のソノヒトは水で満たされた杯と一つの種を戦士に差し出した。
『敵も味方も関係なく、多くの者達を戦場から生きて帰すのだ。そうすれば、お前に力を貸してやろう』
戦士が困惑していると、水のソノヒトは優しい笑みを向けます。
『その種を飲めば、自ずと導かれる。ただし、その身に何が起こっても我を信じつづけるのだ』
戦士はその答えに黙って頷くと、杯に満たされた水で種を呑み込んだ。

水のソノヒトが去っていく戦士の背中を寂しそうに眺めていると、大きな一本の木から青い鳥が降りてくる。
「私はあの人に……なんて過酷な道を……」
『お前も、信じて待つのだ。想いは必ず廻るのだから』
青い鳥が飛び立つのを、水のソノヒトは悲しそうに眺めた。


戦士が真姿を見せつける鏡森を抜けて新しい戦場へたどり着いたとき、身体に異変が起きる。
飲み込んだ種が急激に戦士の身体を中から熱し始めたのだ。
その途端、戦士の身体から黒い炎があふれ出し、身体をくまなく覆い隠す。
「なんだ、これは!?」
人に戻りたいと戦士は願ったのに、できあがった姿は二メートルはある黒いケモノビト。
黒い炎が戦士の怒りを糧にいっそう激しく燃え上がり、戦士の心へ入り込もうとしたとき
『ただし、その身に何が起こっても我を信じつづけるのだ』
戦士は水のソノヒトが最後に言った言葉を思い出した。
「信じるぞ、その言葉を……」
戦士はケモノの声でそう言うと、身体の中に宿る種の欲求にしたがって戦場へ入っていく。


全身が黒い炎のケモノビトが戦場に現れたことで驚いた兵士達は、一斉にケモノビトを殺そうとした。
しかし、誰もケモノビトを殺すことができない。
ケモノビトが左腕を振るうと剣が砕け、右腕を振るうと槍が折れた。ケモノビトが右足で踏みしめると斧が壊れ、左足で踏みしめると槌が折れる。ケモノビトの雄叫びがすべての矢を折り、弓の弦を切っていく。
何百、何千回と武器がケモノビトの身体に突き刺さるが、その度に黒い炎がすべての武器を飲み込んでいった。敵も味方も逃げ出して戦場に誰もいなくなると、ケモノビトは戦場に散らばっている武器の残骸を食い尽くす。そうすると、ケモノビトの身体は一回り大きくなっていた。

次の戦場、その次の戦場、その次の次の戦場でもケモノビトは同じことを繰り返していく。


身の丈が十メートルはあるであろう、黒い炎のケモノビトが自分の国に向かってきている……。
王座に座る国王は、太陽のように光り輝くモノを大事そうに抱えながら、恐怖に震え上がっていた。
それは、“神玉果の実≪しんぎょくかのみ≫”と言う。
神玉果の実はこの地から天へ昇った神の知恵とも言われて、今では人々や妖精達が暮らすのに欠かせない魔法の力を生み出すモノであった。

国王は、先代の書斎で
『すべての実を集めた者は神が向かった楽園を開くことができるだろう』
と書かれた古文書を発見したことで、この戦争を始めたのである。
自分一人が楽園へ行く……ただその野望のためだけに、すべての兵士を騙したのだ。

順調だった侵略も
『ケモノが国王の足元をすくうだろう』
という宮廷魔術師の占いによって一変する。
その次の日から、この国で一番強くて騙しやすい戦士の顔がケモノの顔に変貌し始めた。
向かわせた戦場で殺そうとしたら、戦士はケモノビトとなって現れる。
ありとあらゆる武器……宮廷魔術師の魔法や大砲でさえも、あのケモノビトを倒すことができなかった。

そのケモノビトが、自分の国に向かってきている……。
「そうだ、あの戦士には……確か妻がいたな」
恐怖に打ち負けた国王は、自分が思いついた策に笑い声をあげて喜んだ。


国王は城中に残っている武器や盾を国の女や子供達に持たせると、そのまま城壁の上に並ばせ始める。
城門の上には戦士の妻を立たせた。
城の一番高い場所へ登った国王は、手に持っている神玉果の実を妻がいる方へ向けた。

しばらくすると、巨大な黒い炎のケモノビトが城門のすぐ手前まで近づいてくる。
「さぁ、騙されやすい心優しい戦士よ。ケモノになっても心が残っているのなら、そこで止まれ」
神玉果の実の力でケモノビトを殺そうとしたそのとき、神玉果の実から光が消えて腐り果ててしまった。


戦士の妻は、神玉果の実が腐り果てる様を見つめている。
「この人がこんな姿になって戦ってくれたことで、多くの家族が戦場から生きて帰ってきてくれた喜びをかみ締めさせてくれました」
妻の肩に、一羽の青い鳥がとまった。
「国王様は戦場へ兵士を連れて行くだけで、生きて帰してはくれなかったのに……」
城壁に並ばされた人々が武器や盾を投げ捨てると、それらをすべてケモノビトが飲み込んでいく。
『想いは廻り……』
透明で大きな二本の指が、腐り果てた神玉果の実をつまみ上げた。
腐りは水によって洗い流され、一粒の種が水のソノヒトの手の平に残る。
『かの者が想う、想い人の元へ帰ってきた』
一粒の種は水のソノヒトの手の平で成長を続け、一つの花となった。
『今こそ、想いや願いを思い出せ』
水のソノヒトが手にした花で黒い炎のケモノビトにふれると、戦士は人の声を、想いを、願いをゆっくりと思い出していく。
「戦争が終わったら、妻や仲間と一緒に花の種を探しに行こう。誰もが争いを忘れ、見上げることしかできなくなる……綺麗な花の種を」
戦士の言葉が終わると、ケモノビトの黒い炎は瞬く間に凍りつく。
そして、黒からオパール色へと変わると、ケモノビトだった身体の至る所から木の芽が芽吹いった。
芽はすくすくと成長を続け、気付けばそこは星の形に似た花を咲かせる森へ変わっている。
まだ成長を続ける森の美しい光景に、国中の誰もが戦うことを忘れ、ただ見上げることしかできなかった。


水のソノヒトが、青い鳥を肩に乗せた戦士の妻を見る。
『この森が光を持って癒し、人の姿へ戻していくだろう。しかし、いつになるかは……』
「どれだけ時間が掛かろうと、私の姿が変わっても、私はきっと彼の元に……」
戦士の妻がそう言うと、水のソノヒトは光と共にいなくなった。


こうして、この国が起こした戦争は終わりを告げる。
それまでの国王は王位を剥奪され、新しい国王によって星の花を象徴とした共和国が誕生した。
以後、森の真ん中にある大樹が朽ちるまで一度も争い事は起こらなかったと記録されている。

今では、遠い東洋の地でもこの花は咲いているそうだ。
確か、その大陸で呼ばれている名前は“サクラ”。


そして、何千回目の春が訪れ……

└ コメント

久。ようやく復活したさー。
シナリオかぁ。

投稿者:Think(管理人):2007年11月16日 09:43

お久しぶりです。

このシナリオ、いいと思いますよ。

投稿者:oruma:2007年11月15日 20:49


本日のつれづれ   |  投稿者:Think   |  コメント (2)
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